神経の治療について <8> (当院では行わない理由)
神経の治療は 「 熱いものがしみます 」や 「 何もしないでも痛みます 」
などの症状がある時や、
虫歯になっている歯質をすべてとると神経までつながっている場合は痛みがでるため、
“ 痛みの除去 ” を 主の目的としています。
これは前にも書かせていただいていますが、
西洋医学の考えは “ 原因を取り除く事 ” にスポットをあてます。
つまり、虫歯の細菌が入ってしまった悪い部分(歯質)をとりきるという事。
しかし臨床上、
細菌は目にみえないので、現実として、一般の歯科治療では歯の中で悪さをしない
程度に取り除く事しかできません。
どうしても目指すのなら、
歯を抜いてスライスして、顕微鏡で検査を繰り返したら、細菌が100%いない事を
確認できると思います。
私は、
このような治療も 整形外科 に近いように感じます。
(膝を人工関節に置き換えるイメージ)
一般の医療の流れとして
悪い所をとる → 人工物で補う → 動くようにする(リハビリテーション)
をたどります。
みなさんも想像がつくと思いますが、
口腔内とその他の部分で大きく異なる点は三番目のリハビリテーションの部分です。
身体では
膝や足なら左右がぶつかることもないし、具合が悪ければ休ませる事ができます。
口腔内も歯が痛むのであれば 使わないようにそこを避けます。
では、歯ぎしりやかみしめの癖はどうでしょう?
無意識下に行っている行為でおよそ100㎏ぐらいでてしまうほどの力、
食事中の5~6倍の力がかかっています。
ストレスが原因ともいいますが、ストレスは目に見えますか?
数値化できても、個人によって耐性に差があるのでは?
私は、身体と口腔内はつながっていますので切り離す事は本来できないので、
悪い影響もいい影響も
受け合っていると思います。
“ 力のコントロール ” が他の身体の部分と同じようにいかない事を
ここではお伝えしたい。
力に耐えられない時にいろいろなトラブルが起きます。
歯が折れてしまうの確率が大変高くなってしまう事が多いと感じています。
目にみえない影響力やわからない事が多すぎるのであれば、歯の抵抗力(防御力)
を落とさない治療をした方が良いと思いませんか。
これが、私が <削らない治療> いたった理由になります。