当院では身体にやさしい歯科治療をテーマにしています。
前のむしば歯治療のブログでは神経の保存するものでしたので、
今回はもう少しむし歯の進行してしまった神経の治療している場合で初診時からの治療と
一年後の経過をのせたいと思います。
前医にて治癒不良と診断され、 “ 抜歯 ” を 勧められた症例になります。
およそ一年前
<レントゲン写真の所見>
歯の根っこの先に親指の爪ぐらい大きな影があります。
普通の神経の治療ではおそらく治らないと考えられます。
一般の治療ではどのような選択肢があるかといいますと
次の三つの選択が考えられます。
1 歯の抜歯
2 ダメ元で根の中の消毒をして症状がなければ神経の治療をする
(1年ぐらいの通院で良くなった症例をみた事があります)
3 歯の再植をする( 一度、歯を抜いて根の先の痛んでいる所をとって戻す。)
ですが、
1,3 は患者さんの精神的、肉体的にも負担が大きい。
2 は予知性が不明 (治るかわからない)
客観的にみてどれも大変です。
では、次に当院の治療での実際の方法をみてみましょう。
レントゲン写真では歯の根っこの先で虫歯の細菌などを身体が閉じ込めていますので
当院の薬の治療が効果があります。(細菌感染症には効く)
<治療経過>
1回目(初診時)
前医の仮の蓋を外したら膿がでてきたので洗浄をして、膿が止まったのを確認後
一度薬をいれて丈夫な蓋をしました。
二回目
薬の漏えいが無い事と効果を確認。
土台の型どり。
薬の浸透を良くするために左側の歯に棒のようにうつっているものを入れてその上
に薬と蓋をしました。
2回目の治療時のレントゲン写真
少し前歯の方の写真が切れてしまいました。
この写真の白い棒は一般診療で使用されるものと同じです。
(一般診療ではセメントにこの棒を根の中にぴったり入れますが、この時は薬の浸透のために入れてあります。)
3回目
土台をつける(棒のようなものは今回ははずしました)
仮歯を作成
この後は歯がグラグラする事や歯周病が進んでいるわけではないので仮歯をつけた状態で、
経過をみていましたが、
その後患者様が多忙のため少し間が空きました。
およそ1年後
まだ根の先に少し黒い影がありますが症状はありません。
後は左側の隣の歯にも同じようにしてブリッジの状態に戻そうと考えています。
当院の治療では他院では抜歯と宣告されてしまうような歯でも救う事ができます。
神経の治療の前まで予防できるのが一番ですが、このような重症例にも薬の治療
は効果があります。