乳歯の虫歯予防について

先日、保健センターにて歯科医師会の3歳児検診に参加しました。
少し気になったので今回は乳歯の虫歯予防のついてにしました。

《虫歯予防のポイント》

1 無歯顎期ー新生児〜生後6カ月

まだ歯は 萌出していませんが予防対策をしましょう。
主に歯ブラシ習慣への導入です。

小さいタオルや指で口の周りや口の中優しく触って触れられる行為に慣れてもらいます。
膝に仰向けに寝かせるのを嫌がらないよう、外向きに抱っこをして同じものを見るようにしましょう。

2 下の前歯2本の萌出ー生後7〜8カ月頃

下の前歯は舌の裏側から唾液腺が開口している事と舌や唇が動いているため
自浄作用が十分で虫歯にはなりません。
なので歯ブラシでゴシゴシする必要はありません。
それよりも仰向けに寝て口の周囲に触っても平気な習慣を大切にしましょう。
歯ブラシをかませて慣れてもらってもいいと思います。

清涼飲料水は必要ありません。

3 上の前歯2本の萌出ー生後9〜11カ月

上の前歯は下とは違い虫歯になりやすいです。
それは唇側の歯茎の境目にそって、Uの字みたいに虫歯になります。
清涼飲料水などを哺乳瓶であげるとなりやすいので気をつけてください。

上唇、上の前歯はとても敏感なので静かに優しく磨きましょう。
歯ブラシを持たない側の指で唇と歯肉のあいだにそえてその上を磨いてみると
やりやすいと思います。

4 上下の前歯4本の萌出ー1歳頃

間食はお菓子ではなく、おかずやデザートにもなるものがいいです。
正直なところ4歳ぐらいまでは甘い食べ物(お砂糖を使ったもの)は必要ありません。

最近はすきっ歯のお子様が大変少なくなっていますので歯と歯の境目は
フロスを使用してもいいかと思います。
上の前歯は3の時と同じように気をつけて下さい。

5 第1乳臼歯の萌出ー1歳6カ月頃

前歯でかみとり、奥歯でつぶす咀嚼を覚えていく大切な時期になります。
一番奥の乳歯がまだありませんのですり潰しは上手くできませんので繊維質なもの
や弾力性のあるもは注意して下さい。

好発部位として奥歯はかむ面の溝が虫歯になり易いです。
永久歯に比べると歯質が弱く溝も深いため進行が早いです。
虫歯菌は酸素が嫌いなので乳歯の溝みたいな所が大好きです。

歯磨きの習慣はこの頃にはできるようにして下さい。

6 第二乳臼歯の萌出ー2歳6カ月〜3歳頃

最後に生える奥歯はかむ面が大きいのですり潰しができるので、咀嚼能力が
高まります。
ここでも虫歯の好発部位は臼歯の溝になりまして、これに加えて臼歯と臼歯
の間も注意が必要になります。
奥歯の間の虫歯は大きくならないと気づきにくいのでフロスで予防するのが一番では
ないでしょうか。

終わりに
この前の検診でも虫歯はよく言われているように減少しています。
しかし、最近のお子様は顎が小さく、乳歯列の段階できれいな歯並び
なので心配な事が多いと感じています。
永久歯の方が乳歯よりも大きいのですき間がないときれいに並びません。
食べ物にはとても気をつけていますが、食べ方はどうでしょうか。
よく言われる一口30回までは実践できなくても噛むトレーニングや噛むことの
大切さはこれから先スポットがあたるような気がします。