咬み合わせ(咬合治療)について
咬み合わせ(かみ合わせ)と聞くと、食事の際によく噛めるかどうか。または歯並びが綺麗かどうかだと考える方が多いようです。もちろんそれらも大切な事ですが、食事、会話、呼吸、健康など身体全体と深く関わります。
痛みが伴う事が少ないため、すぐに受診されない事も多い「咬み合わせ」。お口の中に限らず少しでも違和感、心配事がある場合は気軽にご相談下さい。
「咬み合わせ」とむし歯や歯周病の関係 |
「咬み合わせ」と身体や心の不調 |
「しっかり噛めない」が続く危険性 |
定期的なお口の中の管理が大切 |
「噛める」こだわる当院の治療 |
歯の負担軽減治療/マウスピース |
かみ合わせ治療 料金表 |
「咬み合わせ」とむし歯や歯周病の関係
「問題なく食事もできているし、咬み合わせは問題ないはず。」と思っていませんか?本当に咬み合わせは大丈夫でしょうか?例えば、歯の治療をしてかぶせ物や詰め物をした際に、以前と異なり違和感がある。ということはあると思います。しかし普段の状態で咬み合わせが大丈夫か、問題があるかをわかる方は基本的にはいません。
咬み合わせの良し悪しがわからないのであれば、気にすることはないのでは?と思うかもしれませんが、咬み合わせの不具合が原因でゆくゆくは歯自体に問題が出ることがあります。むし歯や30歳以上の80%の人がなっているという歯周病も咬み合わせが原因で発症すると言われています。
むし歯も歯周病も磨き残した歯垢(プラーク)と呼ばれる細菌などが直接的な原因ではありますが、このむし歯や歯周病の進行をはやめてしまう原因が「咬み合わせ」の不具合だと近年考えられています。咬み合わせに問題があることで、歯に大きな負担がかかることで肉眼ではわからない程のヒビが入りそこに細菌が入り込むことでむし歯や歯周病になり、さらに咬み合わせの不具合によって進行がすすんでしまうのです。
このことからもわかるように、むし歯や歯周病の治療をしても、咬み合わせもあわせてみなければ。またむし歯や歯周病になるという負の連鎖が続いてしまうのです。
「咬み合わせ」と身体や心の不調
また、咬み合わせはお口の中の不具合だけにとどまりません。咬み合わせ筋肉(咀嚼筋)と体感の筋肉はつながっているので、姿勢に影響を与え、口の中だけでなく様々な不調の原因であることもあります。頭痛や肩こりをはじめ、腰痛や胃腸障害、耳や鼻の疾患に疲労感や集中力の低下、イライラなど身体全身にとどまらず、心とも関係していると言われます。
最近の研究では咬み合わせは幸せホルモンと言われるオキシトシンと関係があると明らかになってきています。良くかむことでオキシトシンが出てくるのです。咬み合わせが歯ののみならず、心と身体の健康にも深く関係しているのです。
「しっかり噛めない」が続く危険性
歯が痛いわけではないけれど、なんだか以前よりしっかり噛めない。この状態を放置すると、むし歯や歯周病の悪化や、過度の負担がかかることで歯の根っこで起こる、歯根破折(しこんはせつ)が起きたりして抜歯になってしまうと、歯並びの変化によって顎に影響がでたり、また歯の根尖病巣を放置していて顎などに炎症が起こる蜂窩織炎(ほうかしきえん)になると顎の骨にダメージを与える可能性があります。
また、むし歯をそのままにしたり、歯が抜けた状態になっていると歯並びが変化しうまく咀嚼できないことで唾液の分泌が低下したり、脳の血流が低下やむし歯や知覚過敏があることでそこを避けるようにすることで、顎が変位するなど身体に深刻なダメージを与える事になります。
定期的なお口の中の管理が大切
定期的なお口の管理というと、むし歯や歯周病などのチェックや歯のクリーニングののためと考えている方が多いと思いますが、当院では必ず噛み合わせの確認もしております。かみ合わせは様々な事で「ズレ」が出てしまいます。
・歯ぎしりやくいしばり。
・片方でばかり噛んでいる。
・頬づえをつく。
・部分入れ歯をつけたり、つけなかったりする。
などなど、様々な影響で歯は動きます。まったく動かない人はいません。
だからこそ、定期的なお口の管理の際に、かみ合わせが問題ないかを歯科医師がしっかり診る事がとても大切です。
「噛める」にこだわる当院の治療
咬み合わせ治療はお口の中の状態により対処が異なります。
当院ではむし歯治療や入れ歯などの治療の際に「しっかり噛める」を実感していただけるよう、表面的な歯科治療ではなく、お口の中全体の状態、身体の状態を考慮した咬み合わせ治療を行っております。
また、当医院の医院長は東京医科歯科大学病院の総義歯科に入局。良い入れ歯治療、難易度の高い入れ歯治療を数多く経験ました。入れ歯は噛む機能がなくなった状態を全体のバランスを整え、噛める状態にするより良いかみ合わせ治療といえるものです。この難易度の高い入れ歯治療の経験がむし歯などの多くの歯科治療でも活かされています。
歯の負担軽減治療/マウスピース
歯の咬み合わせが良くない場合は、その根本的な原因を治療する必要がありますが、生活習慣や筋肉の動きなどの改善も併せてする必要もあり、時間がかかります。その場合は、補助的な歯の負担軽減治療を一緒に行うことで、歯の負担を軽減します。
□マウスピース治療
歯の噛みしめ、歯ぎしりによって生じる過度な負担、力に対して、マウスピースで負担を軽減する事が可能です。当院では固いマウスピースを作製します。
型取り、マウスピースの調整、1週間以降に再度確認し経過を見ます。
マウスピースの作成と最初の調整で保険診療3割負担でおおよそ7,000円程度になります。
その後の調整は定期的なお口の中の管理の際に、必要があれば調整を行います。
マウスピースは歯列全体を覆うので嘔吐反社がある方はマウスピースを入れる事が難しい場合があります。
調整のいらないマウスピースもありますが、さらに咬みこんでしまう事が多く、改善につながらないので当院では作製を勧めておりません。
かみ合わせ治療 料金表
※消費税込
マウスピース治療 (型取り・製作・装着後1回の調整) | 健康保険適用 3割負担の場合、 約7,000円 |
その後の調整は定期的なお口の中の管理の際に行います。