義歯(入れ歯)のかみ合わせについて(我慢すると・・・)
当院の患者様から先日、知り合いの人が『入れ歯は痛くて合わない』という
お話を伺いましたので今回はこのようなテーマにしました。
今年の四月から草加市介護認定審査会委員として介護度のチェックをして
いますのでそちらと関連もつけたいと思います。
義歯があたる→痛いところを避けてかむ
→①粘膜(入れ歯の接している所)にチカラの負担のバランスが変わる。
②義歯の薄い所またはバネの付近で破折する。
③姿勢のみだれ (左右のどちらかに偏るため)
④痛い所にクッションタイプの安定剤をつけて食べられるようにする
↓
安定剤(クッションタイプ)は毎回量を同じや均一に出来ないため粘膜がやせる。
安定剤は厚みがあり、またある程度硬さがあるので粘膜に力がかかるために
痩せてしまいます。
パウダータイプやクリームタイプでは痛みは和らげないのでこちらを使って
しのいでいる患者様はいないと思います。
結果的に合わなくて良く噛めないため使わないなくなってしまう。
(ポケットデンチャーになってしまう)
私の臨床経験ではこのようなことが考えられます。
前のブログで認知症の予防に噛むことの重要性をのせましたが、介護されて
いる方は入れ歯をはめている方がかなり多いなと審査会の仕事を通しても
感じています。
審査会の内容では入れ歯は入っているが、どのようなものでかみ合わせの
状態は分かりません。
まだ、東京医科歯科大学で義歯科に在籍していた時、かみ合わせのバランス
を整えた入れ歯を使ってもらうだけでも立って歩けたりする動画を拝見した
事があります。
また、噛めないという事は柔らかくて、ほとんど噛む必要のないものを呑み込んで
いる生活になってしまうと思います。
このような状態が長く続くと脳血流量の低下や呑み込む嚥下力を下がってしまう
ので認知症や誤嚥性肺炎などのリスクが上がってしまうと考えられます。
噛む事は唾液を出して免疫力のアップに繋がります。
便利な世の中なので柔らかくて食べ易いもの全盛期ですが、健康面の視点から
は心配な事がみえてきます。
当院では入れ歯でお困りの方に無料相談を実施しています。
基本的には平日のお昼休み13:30、土曜日15:30にしています。
今のお使いのものを修理して済む事もあるかと思います。
『入れ歯ってこんなもの』と諦めてしまうのはもっと勿体無いので
気軽にご相談ください。