< ブラッシングやマウスウォッシュだけで十分? >
どの方も、よっぽどの事がないかぎり、毎日一回は歯を磨いていると思います。
歯ブラシだけでなくリステリンのようなマウスウォッシュのようなものも併用しているかもしれません。
成人の80%は歯周病にかかっていますなども、よく言われていると思います。
今回は口腔内のケアには、実はたいへんやっかいな
歯周病と関係がある
バイオフィルムについて載せてみたいと思います。
まず、
歯の汚れ(プラーク)は細菌性バイオフィルムと呼ばれるようになって
きました。
この中には、1グラム中10億個と言われています。
あまり、関係なさそうですが、コンタクトレンズなんかにも
バイオフィルム感染症が関係しているといわれています。
( ワンデイが主流になったのはこれが関係しているかも )
身体にかかわる人工物にはどこでもついてまわる問題のではないでしょうか。
口腔内のバイオフィルムの特徴としては、
○ 虫歯や歯周病の細菌などが手をとりあって膜をつくる
○ ブラッシングのみでは取り除く事が難しい
○ 洗口剤も効きにくい
があげられます。
細菌が原因なので、抗生物質のような抗菌剤が効きそうですが、
実際はそううまくはいきません。
これは原因として、三つの事が関係していると考えられているからです。
① 浸透性が低い ⇒ 細菌と抗菌剤の相性がある
② 増殖が遅い ⇒ 抗菌剤は細菌が分裂・活発になっている時に効果がある
③ 抵抗性がある ⇒ たくさんの細菌がいるので多様性をもつ
抵抗性をもつ遺伝情報の交換しやすい
このようにして、薬で抑えようとするのは難しいのではないでしょうか。
また、ブラッシングでも下の図のような部分は届きにくく限界があるのでは
ないでしょうか。
このような事が実際には口腔内で起こっていて、
細菌性バイオフィルムを取り除くは大変になっています。
患者様のお話を伺うともう少し簡単なイメージをお持ちの方が多いです。
これらは歯周病の原因の一部なのですが、自覚症状がないこともあるのかも
知れません。 ( 遺伝やかみ合わせなども関係します )
正直な所、歯科治療でこれらを取り除くには一回、二回の診療では
終わりません。
歯周病はとても難しい病気なので、ご参考にしてみてください。