実際の症例(むしば治療)
先日メンテナンスで来院された方で術後約1年経ちましたものをご紹介します。
(その1)
<初診時>やや鈍痛と冷たいものがしみる
赤で囲んだ所がむしばの大きさでかなり大きい。
白線が神経の先端になります。
むしばの大きさから神経にダメージをあたえているため冷水痛がありました。
少し見づらいですが、
黄色 :歯と修復物との境界線
黄色 :薬が漏れないためのセメント
ピンク :プラスチックの詰め物
処置後、冷たいものがしみるのが強くなりましたがかみ合わせの調整
を行い症状は良くなりました。
レントゲン写真の根の先が切れてしまいましたが、順調にきています。
(その2)
<初診時>
来院の主訴ではなかったのですが、大きなむし歯がありました。
また、痛みも自覚症状もありませんでした。
むし歯が大きいかったので金属のつめものをはずして一度、仮づめを行いその後症状がなかったので
2回目で終了しました。
黄緑 :歯と修復物との境界線
黄色 :薬がもれないためのセメント
ピンク :プラスチックの詰め物
(その1)の症例よりピンクの詰め物の境目が歯茎に近いためこちらの方が経過に注意が
必要になります。
また自発痛がなかったのは患者様のむし歯への抵抗力が強かったためと思います。
しかし、むし歯の菌は <酸素が嫌い> のため、狭い所を好みますので接着剤がはがれてしまうと
そこから再感染してしまいます。
その理由は
*歯は毎日食事をするために使いますので噛む力が治療した歯にはかかります。
*力の一番かかる所は、歯と歯茎の境目になります。
*もし、上と下の歯をあてる癖( 歯ぎしり、噛みしめも含む )があった場合は体重以上の力がかかりいます。
このようなことから毎日力かかっているので修復物や接着剤はずっとは耐えられません。
なのでむし歯の治療だけではありませんが、どのような治療でもその後のケアが大変、重要になります。
当院では、神経の治療をしない、
<歯の破折の予防>をするためこのような治療を行っています。